7月25日~30日紙面

矢作川水系で最大30%の節水開始

 矢作川から水道水、工業用水、農業用水が供給されている西三河地方や名古屋市と知多半島の一部で二十五日、岐阜県恵那市と豊田市にまたがる矢作ダムの貯水量低下に伴う最大30%の取水制限(節水)が始まった。矢作ダムの貯水率は48・5%(二十四日午前九時現在)に低下している。

 矢作川水利調整協議会によると、矢作ダムの五、六月の降雨量は平年の約54%。七月に入ってからは約46%にとどまっている(同日現在)。七月十八日以降は矢作川の正常雨量を下回る状況が続いている。

 極端な少雨に加え、矢作川の流量減少を補う補給量が増加したことで、矢作ダムの貯水量が平年の約四千万立方㍍に対し、約二千百二十六万立方㍍となってる。

 今回の節水率は水道水10%、農業用水20%、工業用水30%。同協議会は前日の二十四日に渇水対策支部を設置した。国土交通省豊田市河川事務所は「節水後の水の使用状況と降雨のバランスを注視したい」としている。

 矢作川の節水は平成二十六年以来三年ぶり。

(26日1面)