愛知教育大学附属岡崎中学校一年の岡田華穂さんが、二十四日からメキシコで開かれる「ＦＥＩ国際チルドレン障害馬術大会クラシックファイナル」に出場する。十二～十四歳の大会で、日本人の出場は平成十二年以来十七年ぶりの快挙。世界の舞台での飛躍を誓う。

　昨年十月に栃木県で行われた国内予選では、唯一減点なしの最高タイムをたたき出して優勝。「満足のいく出来だった」と岡田さん。世界ランキング十位となり、開催国枠を含めた三十二人に与えられる同大会への出場権を得た。大会ではコース内に十二カ所設けられた障害を十五回飛び越し、走破タイムと飛越の正確さを競う。

　岡田さんは五歳のときに旅行先の米ハワイで乗馬を初体験し、その楽しさと魅力にはまった。その後、豊田市勘八町にある乗馬クラブ「ホースファームエルミオーレ豊田」に通い、小学四年から競技に参加している。平日は放課後の二時間、休日は朝から夕方まで愛馬三頭と一緒に練習に励んでいる。クラブへの送迎は母親が担当。

　国内予選はアマルフィ（十四歳、せん馬＝去勢した牡馬）で挑んだが、世界大会では主催者が用意する馬で臨まなければならず、馬との相性や適応能力が求められる。

　コーチの吉川正人さんは、岡田さんについて「バランス感覚やスピード感、思い切りの良さが長所」と話す。成長期のため馬上でのバランス取りが難しいが、既にその課題はクリアしているという。

　岡田さんは「世界大会は初めてで緊張している。抽選で当たった馬にしっかり乗れるよう練習したい。十七年前は二位だったと聞いているので、その上を目指したい」と目標を語る。馬術は五輪種目だが、三年後の東京大会は年齢制限（十八歳以上）のため出場できあい。「ずっとやっていきたい。夢は五輪出場」と、世界の大舞台を見据えて愛馬とともに日々を駆け抜けている。

（8日１面）