11月8日~13日紙面

ノーベル賞天野さん講演 幸田町

 幸田町民会館さくらホールで九日、国内外で活躍する研究者や技術者らを招いたものづくり講演会「幸田プレステージレクチャーズ」が開かれた。今回は平成二十六年にノーベル物理学賞を受賞した名古屋大学教授の天野浩さんが、約千人の前で高輝度青色発光ダイオード(青色LED)の開発秘話などを語った。

 天野さんは名古屋大学工学部に進学し、恩師で二十六年に同賞を共同受賞した赤崎勇さんの研究施設で青色LED開発に携わり、卒業研究とした。この研究で天野さんは赤崎さんとともに青色LEDの材料「窒化ガリウム」の画期的な製造方法を開発。この技術が基となり、青色LEDが実用化された。

 この日は、ものづくりや科学に関心を持ってもらうきっかけになれbと、主催の同町が町内の三中学校と県立幸田高校の生徒計約五百三十人を招待。天野さんは「私の二十代は挑戦ばかりで、三十代になると自立を意識した。だが、しばらくして人に貢献してこそ人生であると考えるようになった。皆さんも壁に当たったら『挑戦・自立・貢献』という言葉を思い出して欲しい」と語り掛けた。

(10日1面)