10月4日~9日紙面

岡崎・基生研 大隈氏ノーベル賞祝う

 細胞内の分解・リサイクルシステム「オートファジー(自食作用)」を解明した大隈良典東京工業大学栄誉教授が、ノーベル医学生理学賞に決まった。かつての勤務先・自然科学研究機構基礎生物学研究所(岡崎市明大寺町)は四日、玄関入り口に受賞を祝うのぼりを掲出した。

 大隈氏は平成八年から二十一年まで同研究所でオートファジーの仕組み解明の研究を行った。三日夜には山本正幸所長や当時の大隈研究室メンバー・壁谷幸子さんが喜びを語った。一夜明けた四日も、同研究室や壁谷さんは対応に追われた。また、研究室メンバーが十一年前に大隈氏の還暦祝いで贈り、市内の宿舎から通勤用に使った赤色の自転車は現在、留学生が使用している。大隈氏が異動の際に「みんなに使ってほしい」と残し、職員らが「オートファジー1号」と名付けた。

 八日の基生研一般公開では、急きょ大隈氏に関するブースが設けられる。

(5日1面)