5月5~10日紙面

町内会が子育て支援

岡崎市山間部の才栗町町内会(鈴木宣行総代)は三日、町内に住む子どもが四人いる家族に「子育て支援感謝状」と金一封を贈った。

 同町を含む河合地区は昭和四十四(一九六九)年に市街化調整区域に指定されたこともあり、住宅新築が思うように進まなかった。また、過疎化で少子高齢化が進み、地区内の小中学生の数はピーク時の三分の一まで減少した。

 地区内の才栗町は、現在五十四所帯、人口二百十人が暮らす。半数の所帯は高齢者の一人暮らしか夫婦二人暮らし。このままでは人口減少に歯止めがかけられないとして、子育て支援金の創設を決めた。対象となるのは、二十歳未満の子どもが四人いる所帯。財源は町内会の積立金を充てる。

 三日の贈呈式は、町内の白鬚神社に町民約百人が集まって行われた。鈴木総代からの趣旨説明の後、三所帯それぞれの感謝状と支援金十万円が贈られた。贈呈式後は餅投げがあり、参加者の歓声が神社の森にこだました。

 鈴木総代は「一町内会がこうした支援をするのは珍しいと思います。町民の気持ちを受けて、子どもたちが元気に育ってくれたらうれしい」と笑顔で話した。

(5日3面)