平成27年3月17~21日紙面

商業用で全国初の水素ステーション開所

 岡崎市羽根町の給油所「ドクタードライブ岡崎羽根店」に十七日、水素ステーションが開所した。商業用としては、県内ではみよし市についで二カ所目。ステーション内で水素を製造する「オンサイト方式」は商業用として全国初。ステーションを運営し、「エネオス」名で知られるJX日鉱日石エネルギーは、今後普及が予想される燃料電池自動車(FCV)のインフラを整え、水素の製造・販売を通して水素社会の実現を目指す。

 水素ステーションは既存給油所に併設して建設。オンサイト方式の建設費は五~六億円という。既存の給油所の中で敷地の広い場所が水素ステーション併設の候補となることが多い。岡崎羽根店は二千九百九十二平方メートル。

 水素は液化石油ガス(LPガス)と水を原料にして作る。同店での一時間当たりの水素供給量は三百ノルマル立方メートル。FCV一台の水素量を最大五十ノルマル立方メートルで換算すると、一時間で六台分の充てんが可能になる。約五キログラム分の水素で五百~六百キロメートルの走行ができる。充てん時間は一台で約三分。価格は水素一キログラム当たりで千八十円。満タンで五千四百円という計算になる。

(18日1面)